皮膚糸状菌症
犬の皮膚糸状菌症とは、「白癬(はくせん)」や「皮膚真菌症」とも言われ、真菌と呼ばれる、いわゆる「カビ」が感染する事により起こる皮膚病です。人に感染する恐れもあり、化膿を伴った重度の皮膚炎を起こす場合があります。
皮膚糸状菌症の原因
真菌(カビ)が、皮膚や被毛、爪などに寄生し炎症を起こす皮膚病で、主に幼犬や被毛の生え代わる時期に発症します。
「イヌ小胞子菌」が最も多く見られる感染源で、その他「石膏状小胞子菌」「毛瘡白癬菌」なども原因となります。
皮膚糸状菌症の症状
顔や四肢などに円形脱毛が起こり、悪化すると全身に脱毛が広がります。
かゆみや、脱毛部分のかさぶた、皮膚の荒れ、被毛のベタつきなどが目立ちます。1〜3ヶ月程すれば自然治癒で治りますが、完治してもしばらく真菌は消滅せずに残り、他の動物や人への感染源となります。
皮膚糸状菌症の治療
抗真菌作用のある外用薬の塗布やシャンプー、薬浴などが有効です。また、内服薬の投与なども行う場合があります。その他、全身の毛を刈るなど、日常的に皮膚を清潔に保つように心がけましょう。
皮膚糸状菌症の予防
早期発見・早期治療がもっとも重要です。また、日常的に生活環境を清潔に整え、皮膚を不潔にしない努力をする事も皮膚糸状菌症の予防につながります。