犬の病気 消化器の病気 胃捻転(胃拡張)

口蓋裂

口蓋裂とは、口腔と鼻腔とを分けている「口蓋」が癒合せずにつながり、穴があいている状態をいいます。
口蓋裂は特に短頭種に多く見られ、かかりやすい犬種としては、チワワフレンチ・ブルドッグボストン・テリアなどが挙げられます。

口蓋裂の原因

口蓋裂の原因には先天性のものと、後天性のものとがあります。
<先天性>
先天性のものは、遺伝的要因、母体にいた時の栄養障害、ステロイドの投与、子宮内での外傷、ウィルス感染などが原因となります。
<後天性>
後天性のものは、歯周病が悪化しておこるもの、咬傷や事故などが考えられます。

口蓋裂の症状

生後まもない幼犬の場合は、哺乳の際にミルクが鼻から出てきてしまい正しく飲めなかったり、気管から肺に流れ込んで誤嚥が起こり、それを原因として咳や呼吸困難、肺炎などを発症して、最悪の場合は死に至る場合もあります。

口蓋裂の治療

外科的治療として、裂けている口蓋を融合させる手術を行います。

口蓋裂の予防

先天的に発症させないためにも、胎子期のうちは妊娠中の母犬をしっかりと管理し、母犬を通してなるべく十分な栄養を与えるようにします。また、薬剤の投与は避けましょう。

子犬が誕生したらすぐに健康診断を受け、口腔などをチェックする必要があります。また、哺乳の状態や、咳・鼻水などの症状がないかなどをよく観察し、早期発見に努める事が重要です。

後天的な発症の予防は、高い所からの落下や交通事故などの不慮の事故などに巻き込まれないようにする事が、口蓋裂の予防に繋がります。普段から犬の生活環境を整備したり、犬の行動を良く管理するようにしましょう。